【特定技能】1号特定技能外国人への支援計画って何?

近年、人手不足解消のため特定技能外国人を雇用する企業が増加しています。

特定技能外国人に対し、受け入れ企業は様々な支援が義務付けられていることをご存知でしょうか?

本記事では、1号特定技能外国人に対する「支援計画」の具体的な内容について解説していきます。

目次
「特定技能1号」とは?
「支援計画」とは?
「支援」の内容は?
まとめ

「特定技能1号」とは?

はじめに、「特定技能」は在留資格のひとつであり、1号と2号に分けられます。

「特定技能1号」は、事前に技能試験と日本語能力試験の合格が必須で、来日して即戦力として活躍することが期待されている外国人労働者のことを指します。

在留期間は最大5年、職種は飲食料品製造や介護、農業などをはじめとする計16分野です。

※1号と2号の違いについては前回の記事で紹介していますので参考にしてください。

なぜ「支援」が必要?

「支援計画書」とは、特定技能1号の在留資格を持つ外国人労働者に、日本で安心して働いてもらうための支援計画を記した書類のことです。

受け入れ企業は「支援計画書」を作成し、職場や日常生活における支援を実施することが法律で義務付けられています。

受け入れ機関は、支援計画の全てまたは一部の実施を登録支援機関に委託することもできます。

それではここから、「支援」の具体的な項目を解説します。

「支援」の内容は?

1. 事前ガイダンス
2. 出入国する際の送迎
3. 住居確保・生活に必要な契約支援
4. 生活オリエンテーション
5. 公的手続等への同行
6. 日本語学習の機会の提供
7. 相談・苦情への対応
8. 日本人との交流促進
9. 転職支援(人員整理等の場合)
10. 定期的な面談・行政機関への通報

以上の10項目は、「義務的支援」にあたります。

登録支援機関に委託する企業様がほとんどですが、ここで大事なのは「優良な登録支援機関を選ぶ」ことです。

というのも、事前ガイダンスや定期面談を実施しなかったり、住居は本人のみに契約させたりと、義務であるにも関わらず支援の実施が不十分である登録支援機関が存在するからです。

これらの支援が未実施では、企業で働く外国人は「準備不足」の状態になり、安心して働くことができませんよね。

だからこそ、これらの支援をしっかりと実施している優良な登録支援機関を選んで委託することが重要です。

以下、義務的支援の詳しい内容をお伝えします。

  1. 事前ガイダンス

労働条件の確認や、日本での生活上のルールついてガイダンスをします。

Zoomなどのオンラインミーティングツールを用いるのが一般的です。

  1. 出入国する際の送迎

入国時は空港への出迎えと事務所・住居への送迎、帰国時は空港への見送りをします。

最寄り駅などではなく、必ず空港まで同行する必要があります。

  1. 住居確保・生活に必要な契約支援

外国人が住宅を確保できるようサポートします。連帯保証人になること、社宅を提供することなどが挙げられます。

また、銀行口座開設や携帯電話契約に同行し、手続きを補助をしましょう。

  1. 生活オリエンテーション

外国人が円滑に日本で社会生活を送れるよう、日本のルールやマナーを説明します。

公共機関の利用方法や災害時の対応などについても説明しましょう。

オリエンテーションは8時間程度の実施が目安とされています。

実施方法は動画視聴でも良いとされていますが、一方的に視聴させるのではなく、質問があった場合には適切に対応できるような体制を整えておく必要があります。

  1. 公的手続等への同行

国民健康保険や住宅地、納税の手続きへの同行や補助をします。

  1. 日本語学習の機会の提供

外国人の希望に合わせ、日本語を学習できる環境を提供する必要があります。

日本語教室への入学案内や学習教材の情報提供などをしましょう。

  1. 相談・苦情への対応

職場や生活上に関する相談、苦情などに対して、外国人に適切な助言や指導を行います。

外国人が十分理解できる言語で対応する必要があります。

  1. 日本人との交流促進

スポーツイベントや地域のお祭りなどを通して、定期的に日本人との交流の場を設けることが求められます。

  1. 転職支援(人員整理等の場合)

企業の都合で外国人が離職する場合には、次の転職先を紹介する必要があります。

転職活動に必要な行政手続きの情報提供や、推薦状の作成などが挙げられます。

  1. 定期的な面談・行政機関への通報

支援担当者が3ヶ月に1回ほど、外国人を監督する立場の人と面談を行い、労働基準法違反などの問題が発見されれば関係行政機関に通報されます。

以下は、出入国在留管理庁が発表している支援計画の概要です。併せて参考にしてください。

出典:「外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」(令和6年6月更新)出入国在留管理庁

まとめ

今回の記事では、1号特定技能外国人への「支援計画」について解説しました。

外国人が安心して日本で働き、生活できるようにするためにも、これらのサポートは必要不可欠だといえます。

今後の記事では、引き続き外国人材に関するトピックを紹介していきます。

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