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日本語能力試験をもっと詳しく!〜外国人採

前回の記事では、外国人採用の基準として広く活用されている日本語能力試験の基本情報をお伝えしました。

今回は、実際の問題例とともに、試験の採用活動への活用のポイントをご紹介します。

目次
おさらい~日本語能力試験とは~
問題例
採用への活用のポイント
まとめ

おさらい~日本語能力試験とは~

日本語能力試験(JLPT – Japanese-Language Proficiency Test)は、日本語を母語としない人を対象に、日本語能力を測定し、認定することを目的とした試験です。

試験にはN1、N2、N3、N4、N5の5つのレベルがあります。

最も難しいレベルがN1、最も易しいレベルがN5です。

日本語能力試験のレベルが高いほど、求められる単語や文法などの知識レベルも高くなります。

各レベルの目安

N1幅広い場面で使われる日本語を理解することができる
N2日常で使われる日本語が理解でき、その以外の場面で使われる日本語もある程度理解できる
N3日常で使われる日本語をある程度理解できる
N4基本的な日本語を理解することができる
N5基本的な日本語をある程度理解することができる

それでは、公式ホームページを参考に、実際の問題例をみていきましょう。

問題例

【N1】

N1レベルでは難解な語句が問われるため、それぞれの意味と使い方を正しく理解していることが求められます。

読解問題では論理的に書かれた複雑な文章、抽象度の高い文章の読み取りが出題されます。

【N2】

N2レベルでは似たような語句の意味の違いや使い分けを理解している必要があります。

読解問題では、身近な話題について、基本的な語彙や漢字を使って書かれた文章が出題されます。

【N3】

N3レベルでは副詞の使い分けを理解しているかどうかが問われます。

読解問題では、日常的な話題について、簡単な単語を用いて書かれた文章が出題されます。

【N4】

N4レベルでは日常生活で用いられる単語の意味を理解しているかどうかが問われます。

読解問題では、身近な話題について、基本的な語彙や漢字を使って書かれた文章が出題されます。

【N5】

N5レベルでは基本的な単語の意味を理解しているかどうかが問われます。

読解問題では、日常生活で用いられる平易な漢字やひらがな・カタカナで書かれた定型的な文章が出題されます。

さて、ここまで実際の問題例をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。

各レベルの難易度の違いをイメージいただけたのではないかと思います。

最後に、外国人採用に日本語能力試験を活用する際のポイントをお伝えします。

採用への活用のポイント

。試験の結果は参考程度に捉える
。自社の業務遂行に必要な日本語レベルを確認しておく

日本語能力試験には「書く」「話す」のアウトプット力を測る問題がないため、実際のコミュニケーション能力が高いという保証はありません。

反対に、漢字が苦手で試験が低いレベルであったとしても、会話は問題なくできる外国人もいます。

日本語能力試験の結果以外にも、面接での会話も考慮して、総合的に日本語能力を判断するとよいでしょう。

また、自社の業務を遂行するのにどの程度の日本語能力が必要かを定め、採用担当者に共有しておくようにしましょう。

まとめ

今回は、日本語能力試験の問題例と活用方法を解説しました。

外国人を採用する際は、試験の結果のみで日本語能力を判断するのではなく、実際にコミュニケーションをとった上で総合的に確認することが重要です。

今後の記事では、在留資格「特定技能」の技能試験について紹介していきます。

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日本語能力試験 – JLPTって何?

外国人労働者を採用する際、日本語レベルを知るための指標のひとつとして、日本語能力試験があります。

本記事では、日本語能力試験の特徴や知っておきたい注意点について解説します。

目次
基本情報
1. 受験者数
2. 日程と場所
3. 認定の目安と難易度
在留資格ごとの要件
外国人採用における試験活用の注意点
まとめ

基本情報

日本語能力試験(JLPT – Japanese-Language Proficiency Test)は、日本語を母語としない人を対象に、日本語能力を測定し、認定することを目的とした試験です。

  1. 受験者数

2023年時点で総計120万人以上が受験しています。

2021年7月から過去6回の試験に関する応募者数・受験者数は以下の通りです。

実施年月実施国・地域数応募者数受験者数
 2021年  7月26387,371335,915
 2021年 12月69420,210348,992
 2022年  7月53426,225356,505
 2022年 12月82506,293431,449
 2023年  7月55698,062602,140
 2023年 12月85782,961663,295

参考:「過去の試験のデータ」 日本語能力試験ホームページ

実施国・地域数の増加に伴い、受験者の数は増加傾向にあります。

  1. 日程と場所

日本語能力試験は、年に2回(7月と12月)実施されます。

2024年度は、

第1回 7月7日(日) 
第2回 12月1日(日)

に開催されます。

国内では全国47都道府県、海外では約80以上の地域で実施されています。

参考までに、アジア地域の実施国は以下の通りです。

東アジア韓国、中国、台湾、モンゴル
東南アジアミャンマー、ラオス、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイ
南アジアインド、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、モルディブ

※地域によっては、1年に1度のみ実施の場合もあります。

  1. 認定の目安と難易度

日本語能力試験にはN1、N2、N3、N4、N5の5つのレベルがあります。

最も難しいレベルがN1、最も易しいレベルがN5です。

日本語能力試験のレベルが高いほど、求められる単語や文法などの知識レベルも高くなります。


各レベルの目安

N1幅広い場面で使われる日本語を理解することができる
N2日常で使われる日本語が理解でき、その以外の場面で使われる日本語もある程度理解できる
N3日常で使われる日本語をある程度理解できる
N4基本的な日本語を理解することができる
N5基本的な日本語をある程度理解することができる

N1・N2では、「日常生活の幅広い場面での日本語」の理解度を測ります。

N4・N5では、主に「教室内で学ぶ基本的な日本語」の理解度を測ります。

そしてN3は、N1,2とN4,5の橋渡しのレベルとされています。

日本語能力試験では、日本語を「読む」「聞く」問題と、文字・語彙・文法などの知識が問われ、受験者の日本語能力を認定します。

公式ホームページで公開されている実際の問題例を確認しておくと、レベルごとの難易度がイメージしやすくなります。

在留資格ごとの要件

「特定技能」:N4相当
「育成就労」:N5相当

「特定技能」では入国時に日本語能力試験N4相当が必要です。

また、現行の「技能実習」には事前の日本語能力要件は原則ありませんが、

政府が2027年より実施を発表している「育成就労」制度では、N5相当が要件とされています。

外国人採用における試験活用の注意点

試験のスコア=実際の会話力のレベルではない
採用後も日本語教育が必要

日本語能力試験の各レベルに合格していても、会話力が目安とされるレベルに達していないように感じられる場合があります。

日本語能力試験はマークシート方式で、会話力をテストするものではないからです。

そのため、どのレベルに合格しているかはあくまで目安と捉え、実際の会話力は面接で確認することが望ましいです。

また、N4,N5レベルの人材は採用後にも日本語教育を行い、業務に必要な用語や、生活する上で必要な日本語の知識を身に付ける必要がありますので、継続して日本語を勉強できる環境を整えることが重要です。

まとめ

本記事では、日本語能力試験について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

「特定技能」や「育成就労」の制度で外国人を採用する際に関係する資格であるため正しく理解しておきましょう。

次回の記事では、実際の問題例をもとに日本語能力試験をより詳しく紹介します。

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【採用担当者必見】厚労省による外国人労働

近年、多くの企業が外国人労働者の雇用に積極的に動き始めています。

そこで、厚生労働省が、外国人労働者に関する制度への理解を深めてもらいトラブルを減らそうと、講習会を開いていることをご存知でしょうか?

目次
はじめに
講習について
講習タイムテーブル
まとめ

はじめに

新型コロナウイルス禍後、外国人雇用が再び増えていることから、

厚生労働省は今年3月より雇用企業の労務担当者向けの講習を開始しました。

外国人労働者の職場・地域への定着を図るためには、外国人特有の事情にも配慮し、

適正な雇用労務管理を行うことが重要です。

関係する制度や法令のヘの理解不足、言葉の壁で起こるトラブルを防ぎ、

外国人労働者が快適に日本で働き、生活できる環境を作るため、

専門家が雇用上のルールや文化の違い、外国人労働者に必要な配慮について具体的な事例を交えて紹介しています。

講習について

受講対象者・外国人労働者雇用労務責任者として選任されている人、または選任が予定されている人・外国人労働者を雇用する事業所の事業主、または人事・労務等を担当している人
受講料無料
開催場所東京都、神奈川県、千葉県、栃木県、茨城県、埼玉県、静岡県、長野県、岐阜県、大阪府、京都府、兵庫県、三重県、愛知県、広島県、岡山県、香川県、福岡県、熊本県、宮城県、北海道

※厚労省は、外国人労働者を常時10人以上雇用する事業者は「外国人労働者雇用労務責任者」を選任することとしています。

※この講習は、雇用する外国人労働者が常時10人でない事業所の担当者も受講することができます。

講習では、外国人労働者がその能力を十分に発揮し活躍できる就労環境整備に取り組むために必要となる外国人雇用に関するルール・制度、言語・文化の違い、その他必要な配慮などについて学びます。

具体的な内容としては、

在留資格「技術・人文知識・国際業務」の外国人材は、店舗や工場などの現場での単純労働に従事させられないこと。また、留学生は卒業するとアルバイトができないこと。
日本では未消化の有給休暇を買い上げる義務はないが、賃金で清算できる国もあるため、事前に説明していないとトラブルになる恐れがあること。
旧正月など出身国の祝日、食事や礼拝、断食月といった宗教上の慣習への理解の重要性。

などの事項について、外国人の雇用や労務管理に詳しい行政書士から説明がされます。

また、よくある外国人労働者のトラブル事例や、コミュニケーションのとり方について実際のケースを交えて学ぶことができます。

受講者からは、

「人手不足で外国人雇用は待ったなしだが、思っていた以上に制度が複雑で驚いた」

「生活習慣や宗教の血がいへの配慮も大切と分かり、勉強になった」

などの声があります。

講習タイムテーブル

講習は全て14時に開始、17時半に終了します。

13:40受付
14:00講義1はじめに(適正な外国人労働者雇用労務管理の必要性)
14:20講義2外国人雇用のルール(在留管理制度の知識・手続と外国人雇用状況届出)
15:20講義3外国人労働者の雇用労務管理(労働関係法令・社会保険関係)
16:30講義4異文化理解とコミュニケーション配慮
17:20振り返り、アンケート記入、受講証明書交付
17:30終了

講習会は事前予約制です。申し込み情報はこちらのURLからご確認ください。

詳細ページ:https://gaikokujin-roumu.mhlw.go.jp/

まとめ

本記事では、厚労省が実施している、雇用労務責任者向けの講習について紹介しました。

外国人雇用をお考えの企業様、担当者様はこの機会に参加を検討されてみてはいかがでしょうか。

今後の記事では、引き続き外国人材に関するトピックを紹介していきます。

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【介護業界の方必見】外国人の訪問介護が解

介護現場における人手不足が叫ばれる中、厚労省は外国人の訪問介護を解禁する方針を発表しました。

本記事では、方針の内容と事業者に求められるルールをまとめます。

目次
介護現場の人手不足
訪問介護ができる外国人材は?
企業に求められる5つの要件
まとめ

介護現場の人手不足

特に訪問介護従事者の高齢化が顕著

介護が必要な高齢者を支える介護職員の数は、2022年時点で215万人でした。

2024年には約280万人、さらに2025年度には約243万人の介護職員が必要になる見通しで、

人材を確保できなければ介護保険のサービスを十分に提供できなくなる恐れもあります。

2022年度の有効求人倍率は全職種で1.19倍、介護業界全体で3.88倍だったのに対し、

訪問介護は15.53倍となりました。

出典:「令和6年後介護報酬改訂等に向けた要望」介護給付費分科会 厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001150393.pdf

また、訪問介護に携わるヘルパーなどの職員の4人に1人が65歳以上で高齢化も進んでいます。

住み慣れた家での老後の生活を支える訪問介護のサービスを維持するため、

いかに介護人材を確保できるかが課題となっています。

訪問介護ができる外国人材は?

そもそも、国内で介護サービスに従事することができる外国人の在留資格は4種類あります。(2024年5月時点)

「特定技能」・・・31,453人
「技能実習」・・・15,909人
在留資格「介護」・・・9328人
EPA「特定活動」・・・3104人

このうち訪問介護への従事が認められているのは、

在留資格「介護」とEPAで入国した「特定活動」のうち介護福祉士の資格を持つ700人あまりに限られていました。

そこで厚生労働省は6月19日の審議会にて、

「技能実習」や「特定技能」の外国人材も条件を満たせば従事を認める方針を決定しました。

その要件として、

  • 介護の基礎知識や技術を学ぶ「介護職員初任者研修」を修了していること
  • 介護福祉士の資格をもつこと

などを挙げています。

またこの他に、利用者との対話能力を高め、日本の生活様式を学ぶ研修の実施も要請するとしています。

企業に求められるの5つの要件

厚労省は外国人を採用する事業者の要件として5つの要件を挙げました。

1. 外国人への研修について、訪問介護の基本事項、生活支援技術、利用 者・家族・近隣とのコミュニケーション、日本の生活様式などを含むものとすること。
2. 訪問系サービスの提供を1人で適切に行えるよう、一定期間、サービス提供責任者が同行するなど必要なOJT(職場内訓練)を行う。その回数や期間については、利用者や外国人の個々状況により、事業者が適切に判断すること。
3. 業務内容や注意事項などを外国人に丁寧に説明し、その意向などを確認しつつ、外国人のキャリアパス構築に向けたキャリアアップ計画を作成すること。
4. ハラスメント対策の観点から事業所内で、

。ハラスメントを未然に防ぐやめの対応マニュアルの作成・共有、管理者  らの役割の明確化
。発生したハラスメントに対処するルールの作成・共有
。相談窓口の設置や相談しやすい職場環境づくり
。利用者・家族らに対する周知

など必要な措置を講じること。
5. 外国人の負担を軽減したり、訪問先での不足の事態に適切に対応したりする観点から、介護ソフトやタブレット端末の活用による記録業務の支援、コミュニケーションアプリの導入、困りごとが相談できる体制の整備など、ICTの活用も含めた環境整備を行うこと。

厚労省はこうした要件を遵守させるため、

必要な体制・計画などを明らかにする書類を事業者に提出させるとしています。

まとめ

外国人の訪問介護従事の解禁に関して解説してきましたが、いかがでしたか?

厚労省によると、今後さらに具体化の検討を進め、準備が整い次第順次施行するとしています。早ければ来年度にも施行される見通しです。

今後の記事では、引き続き外国人材に関するトピックを紹介していきます。

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【最新】「育成就労制度」とは? Part2~企業

前回の記事では、育成就労制度の特徴を現行の技能実習制度と比較しながら紹介しました。

本記事では、育成就労制度の施行が企業にもたらすメリットとともに、注意点について解説していきます。

目次
おさらい~育成就労制度とは~
育成就労制度のメリット
受け入れ企業の注意点
特定技能制度の活用
まとめ

おさらい~育成就労制度とは~

出典:「改正法の概要(育成就労制度の創設等)」法務省https://www.moj.go.jp/isa/content/001415280.pdf

育成就労制度とは、現行の技能実習制度に代わる新たな外国人雇用制度のことです。

政府は2027年の施行を発表しており、2030年までの3年間を移行期間としています。

「外国人の人権保護」「外国人材のキャリアアップ」「安心安全・共生社会」の3つに重点を置き、特定技能1号の技能を有する人材を育成するとともに、産業分野の人手不足解消を目的としています。

以下の表は、現行の技能実習制度との比較を一覧にしたものです。

技能実習制度(現行)育成就労制度(2027年~)
目的「人材育成」と「国際貢献」「人材育成」と「人材確保」
在留期間最長5年原則3年
対象職種90職種165作業12分野∔4分野(見込み)
転籍の可否原則不可本人の意向による転籍が可能
就労開始時の日本語能力原則なし日本語能力試験N5相当

前述の通り、育成就労制度は3年間で特定技能1号の水準への育成を目指すものであるため、現行制度と比べても特定技能制度との関係性がとても強くなります。

育成就労制度のメリット

育成就労制度が実施されることによる企業側のメリットは、主に2点あります。

。高い日本語能力を持った人材を受け入れられる
。長期雇用が可能になる
  • 高い日本語能力を持った人材を受け入れられる

現行の技能実習制度では、日本語能力は問われていませんが、育成就労制度では、日本語能力A1レベル(JLPT N5相当)が求められます。

よって、日本語を一から教える必要がなく、就労当初から基礎的な日本語能力を持った人材を受け入れることができます。

ただし、受け入れ企業は外国人材に対し、より高度な日本語教育の機会提供と支援を継続することが求められます。

  • 長期雇用が可能になる

育成就労制度では、3年間の就労後に特定技能1号の在留資格を取得すれば、引き続き日本で働くことができます。

さらにハイレベルの特定技能2号の試験に合格すれば、母国にいる家族を日本に呼び寄せ、永続的に就労を続けることも可能です。

外国人材の長期雇用が可能になれば、企業は人材確保の安定化を図ることができ、雇用する外国人材へも安定した生活基盤や職場環境を築くことができるでしょう。

  • 受け入れ企業の注意点

育成就労制度の施行に伴い、企業はどのようなことに注意したらよいでしょうか?

。費用負担が大きくなる可能性
。受け入れ可能職種の減少見込み
。教育や研修を充実させる必要性
  • 費用負担が大きくなる可能性

育成就労制度では、外国人が借金をして日本に入国するという問題を解消するため、基本的に受け入れ先の企業が費用を負担することになります。

渡航費や手数料などは外国人材の出身国や利用する機関によって金額が異なりますが、一般的には一人あたり500,000円程度を負担することになる可能性があります。

また、育成就労制度では外国人材の転籍が可能になるため、立地や給与水準が良い企業での就労を考える人が増えると予想されます。そのため育成就労制度で外国人を雇用する企業全体の給与水準が上がると考えられます。

  • 受け入れ可能職種の減少見込み

育成就労制度における受け入れ可能職種は、従来の特定技能12分野に4分野が加わった、計16分野となる予定です(在留資格「育成就労」から「特定技能」への移行をスムーズにするため)。

これは、現行の技能実習制度の90職種165作業に比べると、受け入れ可能な職種は減っていることに注意が必要です。

ただし、今後の議論によって分野の追加・拡大があるかもしれません。

  • 教育や研修を充実させる必要性

育成就労制度では、「技能の習得」や「知識の向上」が重視されており、受け入れ企業には外国人材に対する教育や研修を充実させることが求められます。

具体的には、外国人材向けの業務マニュアル整備や、日本語教室への案内・自社での日本語教育などが挙げられます。

特定技能制度の活用

育成就労制度は、技能実習制度の様々な課題を改善した制度になる見込みですが、採用におけるコストの増加や受け入れ可能人数枠などの面からも、はじめから特定技能制度を活用した外国人雇用をおすすめします。

「特定技能」は入国前の技能試験と日本語能力試験の合格が要件であり、一定の技能と日本語能力を有するため、「技能実習」や「育成就労」と比べて即戦力としての活躍が期待できます。

まとめ

本記事では育成就労制度で外国人を雇用する際のメリット・注意点をお伝えしました。

育成就労制度は施行前であり、省令作成途中の段階です。

今後内容が変更される可能性がありますので、政府の発表に注目しましょう。

今後も外国人材に関する様々なトピックを紹介していきます。

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【最新】「育成就労制度」とは? Part1

技能実習制度に代わる新制度、「育成就労制度」についてご存じでしょうか?

本記事では、育成就労制度の特徴を、技能実習制度と比較しながら解説していきます。

目次
育成就労制度とは?
育成就労制度の特
徴技能実習制度との比較
現行の技能実習生はどうなる?
まとめ

育成就労制度とは?

育成就労制度とは、現行の技能実習制度に代わる新たな外国人雇用制度のことです。

政府は2027年の施行を発表しています。

現行の技能実習制度は、違法就労や失踪などの社会問題の深刻化に加え、制度の目的と実態の乖離、技能実習生の人権などの観点から、制度の見直しが議論されてきました。

そこで、「外国人の人権保護」「外国人材のキャリアアップ」「安心安全・共生社会」の3つに重点を置いた制度として、育成就労制度の新設が決定しました。

以下は、法務省による、制度見直しのイメージ図です。

出典:「改正法の概要(育成就労制度の創設等)」法務省https://www.moj.go.jp/isa/content/001415280.pdf

これに伴い、従来の外国人技能実習制度1号~3号は廃止となり、育成就労制度に移行されます。

育成就労制度の特徴

。人材確保と人材育成が目的
。在留期間は基本3年
。3年間の在留で「特定技能1号」相当の人材に育成
。2027年から開始し、2030年までを移行期間とする

育成就労制度は、特定技能1号の技能を有する人材を育成するとともに、産業分野の人手不足解消を目的としています。

技能実習制度では、最長5年間の技能実習修了後は帰国するのが基本でしたが、

育成就労制度では、3年間の就労後には特定技能1号への移行がスムーズに行える仕組みとなっています。

さらに、外国人の労働者としての権利の保護、監理団体などの関係機関の要件の適切化、育成就労修了後のキャリアアップの道筋を明確にすることで、

日本が外国人に就労先として選ばれるような制度を目指しているのです。

技能実習制度との比較

それでは、育成就労制度は現行の技能実習制度とどのような違いがあるのでしょうか?

項目ごとに表にまとめました。

技能実習制度(現行)育成就労制度(2027年~)
目的「人材育成」と「国際貢献」「人材育成」と「人材確保」
在留期間最長5年原則3年
対象職種90職種165作業12分野∔4分野(見込み)
転籍の可否原則不可本人の意向による転籍が可能
就労開始時の日本語能力原則なし日本語能力試験N5相当
  • 制度の目的

技能実習制度では、技能移転を通した「人材育成」と「国際貢献」が目的です。

一方で育成就労制度では、特定技能1号人材への移行を前提とした「人材育成」と「人材確保」が目的とされます。

  • 在留期間

育成就労制度では、3年間の在留期間を通して「特定技能1号」のレベルまで人材を育成することを目指します。

さらにハイレベルの熟練技能が求められる「特定技能2号」の試験に合格すれば、将来的に永住許可のルートも開かれる在留資格として検討されています。

  • 対象職種

前述の通り、育成就労制度は特定技能1号への移行が想定されています。

したがって、育成就労制度で就労可能な職種は、特定技能の対象産業分野から一部が指定される見込みです。具体的にどの産業分野が指定されるかは、今後の省令で判明します。

  • 転籍の可否

技能実習制度では、原則として転籍(就労先の変更)は認められていません。

一方で育成就労制度では転籍が一定の要件の下で認められる点が大きな特徴といえます。

転籍が可能となるのは、

「やむを得ない事情がある場合」と「本人の希望による場合」の2パターンです。

1〜2年間(期間は業種により異なる)の就労後に同じ業務分野であれば、本人の意志により職場を変えることができます。

  • 就労開始時の日本語能力

技能実習制度では日本語能力の水準が設定されていませんでした。

育成就労制度では、就労前にJLPT N5相当の日本語能力が必要ですので、基礎的な日本語能力のある外国人を雇用できるという特徴があります。

さらに、育成就労3年目の修了時には、JLPT N4の試験を受験し、継続的な学習による日本語能力の向上を目指します。

現行の技能実習生はどうなる?

育成就労制度は2027年から開始とされています。

そのため新制度が施行されるまでに入国した現行制度の技能実習生については、施行日の3ヶ月前までに在留資格認定証明書を取得していれば、従来の技能実習生として入国が可能です。

また、施行日時点で「技能実習」の在留資格で在留する人材には、そのまま従来の技能実習制度が適用されます。

まとめ

育成就労制度は施行前であり、省令作成途中の段階ですので、今後も内容が変更される可能性があります。

今後の政府の発表に注目しましょう。

次回は、引き続き育成就労制度について、メリットや注意点を紹介します。

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【ミャンマー情勢を知ろう】徴兵制と男性の

軍部が政権を握るミャンマーにおいて、男性に対する徴兵・出国制限が行われていることをご存じでしょうか。

本記事ではミャンマーにおける徴兵制と男性の海外渡航制限について解説します。

目次
背景
徴兵制の詳細
出国可能な在留資格
まとめ

背景

ミャンマー国軍がクーデターによって全権を掌握してから3年が経ちました。

国内では抵抗勢力との戦闘が絶えない地域もあり、紛争は終息しそうにありません。

そんな中、2024年2月、政府は国民に対し徴兵制を実施すると発表しました。

これには継続的な戦闘による兵員不足を補う狙いがあるとみられます。

さらに、5月には労働省首相の認可を受け、海外での就労を希望する男性の渡航許可証発行の手続きが一時的に停止されることが決定しました。

しかしその後すぐに同措置が撤回されたりと、方針が二転三転し国内でも混乱が続いています。

徴兵制の詳細

対象18~35歳の男性
兵役期間2年間

政府は18〜35歳の男性に対し、2年間の兵役を課すとしています。

当初は男性5000名の動員が目標とされましたが、現段階では徴兵定員数などの公表はありません。

さらにこの徴兵制の影響により、22〜31歳の男性が出国停止とされています。

徴兵人数が目標数に達し次第制限が解除されると思われますが、徴兵が終わる時期について、詳細は分かっていません。

一方、女性は特に問題なく出国が可能です。

当初は18〜27歳の女性も徴兵の対象とされていましたが、国民の反発により対象外となりました。

出国可能な在留資格

24〜30歳の男性であっても、出国が認められる在留資格があります。

出国停止在留資格「技能実習」、「特定技能」
出国可能在留資格「技人国」(高度人材)、「留学」など

つまり、本来であれば出国制限のある22〜31歳の男性であっても、在留資格「技人国」であれば日本に渡航し就労することが可能ということです。

一方で、在留資格「技能実習」と「特定技能」は海外で就労を希望する際に政府からの渡航許可が必要です。

これら2つの在留資格は海外渡航許可証の発行が停止されているため、出国することができないのです。

※繰り返しになりますが、女性は徴兵・出国制限ともに予定はないため、全ての年齢と在留資格において日本での就労が可能です。

まとめ

本記事では、ミャンマーにおける徴兵制や出国制限について紹介しました。

徴兵制の終了や出国制限解除の時期については未だ不透明ですが、弊社は引き続き、高い日本語力を有する優秀なミャンマー人材を育成し、日本に送り出すことが可能です。

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ミャンマー人を採用しよう!~人柄や採用の

国内で発生した軍事クーデターの影響もあり、日本で就労するミャンマー人の数が増えていることをご存じでしょうか?

本記事ではミャンマー人の特徴や採用のメリットを解説します。

目次
日本で働くミャンマー人
ミャンマー人の特徴
ミャンマー人採用のメリット
おすすめの在留資格
まとめ

日本で働くミャンマー人

出典:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和5年10月末時点)厚生労働省 

https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/001195787.pdf

厚生労働省によると、2023年10月末時点で71,188人のミャンマー人が日本で就労しています。

就労者数が最多であるベトナム人と比較するとまだ少ないですが、対前年増加率は49.9%と非常に高く、インドネシアに次いで2番目の増加率となっています。

これはミャンマー国内での失業者の増加により、国外で働くミャンマー人が増えていることが要因のひとつと考えられます。

また、2023年に1月から約2ヶ月停止していたミャンマーにおけるパスポートの発行が再開し、海外渡航希望者がさらに増加しています。

ミャンマー人の特徴

早速、ミャンマー人の人柄について、4つの特徴をご紹介します。

。温厚で礼儀正しい
。勤勉である
。目上の人を敬い大切にする
。親日派である
  • 温厚で礼儀正しい

ミャンマー人は温厚で親しみやすく、礼儀正しいといわれます。これには仏教の教えが深く根付いていることが背景にあります。

  • 勤勉である

素直で真面目な性格の人が多く、言われたことを忠実に実行します。

日本人との相性は非常に良いといえるのではないでしょうか。

  • 目上の人を敬い大切にする

ミャンマー人は年上を敬う心が強く、これも仏教の教えによるものです。

  • 親日派である

ミャンマー人は親日派であると言われます。

ミャンマーがイギリスの植民地であった頃、日本がミャンマーの独立に貢献したことが影響しているそうです。

また、日本のアニメや漫画なども人気で、ミャンマー人は日本に対して親しみを持っているといわれます。

ミャンマー人採用のメリット

ミャンマー人を採用するメリットには以下のようなものがあります。

。日本人との親和性が高い
。若い人材が豊富
。介護職への適性
。日本語の習得スピードの早さ
  • 日本人との親和性が高い

ミャンマー人の温和で真面目な性格は、日本人と一緒に働く上で相性が良いといえます。

チームワークを重視する日本の働き方にマッチしやすいでしょう。

  • 若い人材が豊富

ミャンマーの人口は若年層が多く、豊富な労働力が特徴です。

国内の失業率が高いため国外での働き先を探す人が多く、日本企業は若い人材を獲得しやすい傾向にあります。

  • 介護職への適性

穏やかで優しく、目上の人を敬う文化のあるミャンマー人は、年配の方と接する機会の多い介護やホテル・旅館などの仕事と相性が良いでしょう。

  • 日本語の習得スピードの早さ

ミャンマー人は日本語を習得しやすいといわれています。

その理由として、ミャンマー語と日本語の文法構造が同じ「SOV型(主語 – 目的語 – 動詞)」こと、そして発音が似ているものが多いことが挙げられます。

文構造が同じなので日本語の単語を覚えて母語と同じように組み合わせていけば、会話もできるようになっていきます。

おすすめの在留資格

ミャンマー人に日本人と同様に働いてもらいたい場合、

「特定技能」の在留資格を持つ人の採用がおすすめです。

特定技能は技能実習よりも幅広い業務を任せられるだけでなく、一定の日本語能力と知識を有しているため、即戦力としての活躍を期待できます。

また、特定技能には1号と2号があり、2号は在留期間に上限がありません。

ミャンマーからの人材は若年層が多いからこそ、できるだけ長く働いてもらえるように、職場環境を整え、快適に生活出来るようにサポートをすると良いでしょう。

まとめ

ここまでミャンマー人の採用について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

日本で働くミャンマー人は今後も増加が続くことが見込まれます。

是非、ミャンマー人の採用を検討してみてください。

当社は年間1000名以上のミャンマー人材を紹介しております。

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【3分で分かる!】ミャンマー基本情報まと

2021年の軍事クーデター以降、情勢が不安視されているミャンマーですが、

日本で働くミャンマー人が増加していることはご存じでしょうか?

本記事ではミャンマーの基本情報とクーデター以降の状況を解説します。

目次
ミャンマー基本情報
クーデターの発生
ミャンマー人労働者の現状
まとめ

ミャンマー基本情報

はじめにミャンマーの基本情報を見てみましょう。

【ミャンマー連邦共和国 基本情報】 
面積:68万平方キロメートル(日本の約1.8倍)
 人口:5,114万人(2019年時点)
 首都:ネピドー 
民族:ビルマ族(約70%)、その他多くの少数民族
 言語:ミャンマー語(公用語)、シャン語、カレン語など 
宗教:仏教(90%)、キリスト教、イスラム教など

出典:「ミャンマー基礎データ」外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/myanmar/data.html

ミャンマーは1948年にイギリスから独立し、1989年までは国名をビルマ連邦といいました。

約5000万人の人口のうち、仏教徒が9割を占め、また多くの少数民族も暮らしています。

首都はヤンゴンというイメージが強いかもしれませんが、2006年にネピドーに移転しています。

ヤンゴンには民間企業や外資系企業の多くが残っており、首都移転後の今でも経済の中心地となっています。

クーデターの発生

2021年2月1日、ミャンマー国内で国軍がクーデターを起こし、当時の国家顧問アウン・サン・スー・チー氏やウィン・ミン大統領、国民民主連盟の幹部などが国軍によって拘束されました。

アウン・サン・スー・チー氏は非暴力民主化運動の元指導者であり、2016年からミャンマーの政権を率いている事実上のミャンマー政府のトップでした。

しかしクーデター以降、国軍が政権を握ることとなりました。

これに対する市民の抗議デモや武力衝突が起こり、軍による民主派勢力への弾圧が続いています。

諸外国から経済制裁を受けており、国内経済は大きく停滞し、物価の急上昇によりもともと給与水準が低かったミャンマー国内には貧困層や失業者が増加しています。

一部の農村では現在も市民と軍部の戦闘が続いており、紛争の終息には時間がかかりそうです。

ミャンマー人労働者の現状

出典:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和5年10月末時点)厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/001195787.pdf

厚生労働省によると、2023年10月末時点で71,188人のミャンマー人が日本で就労しています。

就労者数が最多であるベトナム人と比較するとまだ少ないですが、対前年増加率は49.9%と非常に高く、インドネシアに次いで2番目の増加率となっています。

これはミャンマー国内での失業者の増加により、国外で働くミャンマー人が増えていることが要因のひとつと考えられます。

また、2023年に1月から約2ヶ月停止していたミャンマーにおけるパスポートの発行が再開し、海外渡航希望者がさらに増加しています。

まとめ

今回はミャンマーの基本情報に加え、国の情勢などを紹介しました。

日本におけるミャンマー人在留者数の割合は低いですが、今後も増加していくことが見込まれます。

次回はミャンマー人材の採用に関するトピックを解説します。

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【特定技能】事前ガイダンスのあれこれが分

特定技能外国人を雇用する企業には、様々な支援が義務付けられています。

今回は「義務的支援」のひとつである、「事前ガイダンス」について解説します。

ガイダンスの実施方法や内容、注意点などを紹介しますので、特定技能外国人の受け入れを検討している企業担当者様は参考にしてみてください。

目次
事前ガイダンスとは?
ガイダンスの実施方法
ガイダンスの内容
ガイダンスの注意点
自社での支援が難しい場合は?
まとめ

事前ガイダンスとは?

はじめに、特定技能制度で外国人材の受け入れを行う企業は、支援計画を立て、外国人が業務や日常生活を円滑に行えるように支援を行う義務があります。

この支援計画に含まれるもののひとつが「事前ガイダンス」になります。

事前ガイダンスでは、特定技能外国人に対して雇用契約や活動内容、日本で生活する上での注意点などの説明や確認をします。

ガイダンスの実施方法

対面またはオンライン会議ツールを用いて実施します。

また、ガイダンスは3時間以上の実施が必要です。

ガイダンスの内容

事前ガイダンスは「義務的支援」のひとつとお伝えしましたが、さらにガイダンスの中にも「義務的支援」と「任務的支援」の2種類があります。

今回は「義務的支援」の内容を紹介します。

ガイダンスで説明と確認を行うべき義務的支援の内容は、以下の点が挙げられます。

。雇用条件についての説明
。日本で行うことができる活動内容についての説明
。保証金の支払い、違約金契約は不可であることの説明
。支援の費用は企業が負担することの説明
。出入国の際に送迎がサポートされることの説明
。仕事上や日常生活等に関する相談や苦情の申し出ができることの説明
  • 雇用条件についての説明

雇用形態、業務内容、就業場所、給与、労働条件など、雇用条件書の内容を丁寧に説明しましょう。

  • 日本で行うことができる活動内容についての説明

特定技能の在留資格で行える業務と行えない業務について説明します。

許可されていない業務を行うと不法就労になり、外国人も企業も罰せられることがあるため、きちんと説明しておく必要があります。

  • 保証金の支払い、違約金契約は不可であることの説明

現時点で保証金や違約金等に関わるような契約をしておらず、今後もしてはいけないということを説明します。

  • 支援の費用は企業が負担することの説明

特定技能外国人への義務的支援の費用は、外国人本人ではなく企業が負担をしなければならないことを、本人にも説明します。

  • 出入国の際に送迎がサポートされることの説明

入国時には空港への出迎えと居住地または職場間の送迎、帰国時には空港までの見送りがあることを説明します。

外国人が既に日本に在住している場合には上記は必要ありません。

  • 仕事上や日常生活等に関する相談や苦情の申し出ができることの説明

受け入れ機関は、特定技能外国人が仕事や日常生活などに関して、相談をしたり苦情を言ったりすることができる窓口を設置する義務があります。

相談方法や連絡先、受付時間などについて説明をしましょう。

事前ガイダンスの注意点

。特定技能外国人がきちんと理解できる言語で説明する
。3時間以上の実施が必要
  • 特定技能外国人がきちんと理解できる言語で説明する

事前ガイダンスの内容は、特定技能外国人本人にきちんと理解してもらわなければなりません。そのため、本人の言語能力に合わせて行う必要があります。

本人が日本語を十分に理解できない場合、通訳を用意するなどして母国語で説明を行うことになります。

  • 3時間以上の実施が必要

上記の内容をきちんと理解してもらう必要があるため、3時間以上の実施が義務付けられており、時間を短縮してはいけません。

自社での支援が難しい場合は?

企業に代わって外国人の支援等を行う「登録支援機関」に委託することができます。

ただし、ここで大事なのは「優良な登録支援機関を選ぶ」ことです。

事前ガイダンスや定期面談を実施しないなど、義務であるにも関わらず支援の実施が不十分である登録支援機関が存在するからです。

これらの支援が未実施では、外国人は安心して働くことができませんよね。

だからこそ、外国人へのサポートをしっかりと実施している優良な登録支援機関を選んで委託することが重要です。

まとめ

今回の記事では、特定技能外国人への「事前ガイダンス」について解説しました。

外国人が安心して働き、日本で生活できるようにするためにも、企業は適切に支援を行う必要があります。

今後の記事では、引き続き外国人材に関するトピックを紹介していきます。

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【介護人材受け入れ検討企業様必見】4つの

少子高齢化が進む日本では、特に介護分野で人材が不足しているといわれ、外国人材の採用に注目が集まっています。

本記事では、前回の内容(「特定技能」介護のまとめ)に引き続き、介護分野における4つの在留資格を紹介し、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

目次
おさらい~4つの在留資格~
それぞれの特徴
メリット・デメリット比較表
おすすめの在留資格は?
まとめ

おさらい~4つの在留資格~

現在、外国人が介護分野で就労することのできる在留資格は4つあります。

。「技能実習」介護
。「特定技能」介護
。在留資格「介護」
。特定活動「EPA」

早速それぞれの特徴をみてみましょう。

それぞれの特徴

「技能実習」介護「特定技能」介護在留資格「介護」特定活動「EPA」
制度の目的本国への技術移転日本の労働力不足
解消
専門的・技術的分野の外国人の受け入れ二国間の経済連携の強化
在留期間上限5年上限5年制限なし原則4年※資格取得後は制限なし
資格取得時の日本語要件入国前に日本語試験に合格(JLPT N4相当)入国前に日本語試験に合格(JLPT N4相当)介護福祉士養成校入学時にN2インドネシア・フィリピン:JLPT N5相当ベトナム:JLPT N3相当
就業時の日本語能力N4相当N3相当(技能実習生より高い)N1相当(最も高い)比較的高い
スキルや学歴特になし入国前に技能試験に合格※技能実習からの移行の場合2年以上の実務経験介護福祉士の国家資格を保有日本で介護福祉士の資格取得を目指す

近年注目が集まっているのは、「技能実習」、「特定技能」、在留資格「介護」の3つです。

※特定活動「EPA」は募集から就業開始までの手間やコストがかかることもあり、あまり主流とはいえません。別枠として参考までに紹介します。

  1. 【日本で習得した技術を母国に活かす】「技能実習」介護

技能実習は、日本で得た知識やスキルを自国で活かしてもらうことを目的にしています。

技能実習生は、介護施設などの実習実施者のもとで実習を受けた後、介護事業所に配属となります。

※特定技能2号もしくは3号を優良に修了した場合、特定技能への移行が可能です。

  1. 【一定の能力を有する】「特定技能」介護

特定技能は、国内の労働力不足解消のための在留資格です。

入国前に日本語能力試験と介護技能評価試験に合格する必要があるため、一定の基準を満たした人材を採用することができます。

  1. 【介護福祉士の資格を保有する】在留資格「介護」

この在留資格を取得するためには、介護福祉士の国家試験に合格する必要があり、日本語能力もN2程度と4つの在留資格の中で最も高いです。

養成学校在学中から介護施設などでアルバイトをする人が多く、即戦力となるでしょう。

  1. 【介護福祉士の資格取得を目指す】特定活動「EPA」

「EPA(経済連携協定)」はインドネシア・フィリピン・ベトナムとの経済連携を目的とした在留資格です。

介護分野では、これら3か国から人材を受け入れ、日本の養成学校で介護福祉士の国家資格の取得を目指すことを目的としています。

それでは、各在留資格にはどのような利点、課題があるのでしょうか?

それぞれのメリットとデメリットを一覧表にしました。

メリット・デメリット比較表

人材の質就業までのスピード事務処理コスト
「技能実習」介護
「特定技能」介護
在留資格「介護」
特定活動「EPA」
  • 技能実習「介護」

母数が多いため安定的に人材の確保が出来ますが、他の在留資格と比べて業務面での育成が必要となります。

また、監理団体を通じて採用活動や入国手続き、講習を行う必要があるためコストがかかります

  • 特定技能「介護」

国内の人材不足の解消が目的であるため、業務内容や募集人数に制限が少ないことが大きなメリットといえます。

また、特定技能人材を雇用する際の事務処理についてはほとんどの企業が登録支援機関に委託するため企業の負担は少ないといえます。

しかし、特定技能は技能実習と違って転職のリスクがあるため、企業は人材の定着施策をとる必要性があるでしょう。

  • 在留資格「介護」

介護の専門知識を持ち、日本語能力も比較的高いため、入社後は即戦力としての活躍が期待できます。

また、在留期間に制限がなく、家族の帯同が認められているため、長い間日本で働くことが可能です。

ただし、この在留資格は雇用を調整してくれる機関がありません。企業は自ら採用活動を進める必要があり、人材の募集から面接まで行わなくてはなりません。

また、資格条件があるために人材の母数が少ないのも現状です。

  • 特定活動「EPA」

介護や看護について一定の知識を持った人材が、日本語教育を受けたのちに就労するため、比較的高い介護技能やコミュニケーション能力が期待できます。

ただし、4年の在留期間の間で介護福祉士の資格取得を目指すため、受け入れ企業は日々のサポートをする必要があります。資格取得後は永続的に働くことができますが、合格できない場合には帰国しなければなりません。

また、送出し国がインドネシア・フィリピン・ベトナムに限定されているため、人材の母数が少なく募集が難しいといえます。

おすすめの在留資格は?

ここまで4つの在留資格について説明してきましたが、結局のところ外国人を介護分野で雇用した時、どの在留資格を選ぶのが良いでしょうか。

ずばり、【特定技能】がおすすめです。

人材の質就業までのスピード事務処理コスト
「特定技能」介護

比較表から判断しても一目瞭然といえるでしょう。

。人材の質が高い
。就業までのスピードが早い
。事務処理の負担が少ない
。低コストでの採用が可能
。基本的な知識とスキルがあり、任せられる業務範囲が広い
。登録支援機関に管理を委託できる

特定技能は、在留資格「介護」や「EPA」よりも人材の母数が多く、募集・採用がしやすい傾向にあります。

さらに、技能実習に比べ、低コストで質の高い人材の採用が可能かつ就業開始までのスピードが早いため、人材不足の現場にとっては大きなメリットになるでしょう。

まとめ

介護分野における4つの在留資格の特徴とメリット、デメリットを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

採用の際の参考になれば幸いです。

今後も、在留資格に関する様々なトピックを紹介していきます。

ACE GROUPでは、外国人材の受け入れに関するさまざまなサポートを提供しております。外国人全般(技能実習・特定技能・技人国・留学生)の受け入れをご検討の企業様は、お気軽にお問い合わせください。

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【介護人材受け入れ検討企業様必見】「特定

「人手不足で職員の採用が進まない」

少子高齢化が進む中、多くの介護施設がこの課題に悩まされているのではないでしょうか。

「特定技能」介護は、介護職として働くことのできる外国人を雇用する場合におすすめの在留資格です。

本記事では、「特定技能」介護の特徴と、受け入れにあたっての要件や注意点を解説します。

目次
介護分野で就労できる在留資格4つ
「特定技能」介護の特徴
「特定技能」介護のメリット
企業側の受け入れ要件・注意点
まとめ

介護分野で就労できる在留資格4つ

現在、外国人が介護分野で就労することのできる在留資格は4つあります。

.「技能実習」介護
.「特定技能」介護
. 在留資格「介護」
. 特定活動「EPA」

4つの在留資格の比較は、次回の記事でまとめる予定です。

それでは早速、「特定技能」介護の特徴をみていきましょう。

「特定技能」介護の特徴

「特定技能」介護の特徴は、以下の3点が挙げられます。

. 技能実習より任せられる業務が幅広い
. 1人で夜勤が可能
. 配属後すぐに人員配置基準に加えることができる
  • 技能実習より任せられる業務が幅広い

特定技能は単純労働も含む業務が可能なため、技能実習よりも制限が少ないことが特徴です。

具体的には、身体介護と付随する支援業務全般を行うことができます。

  • 1人で夜勤が可能

日本人と同じ勤務形態で働くことができるため、人手不足の現場にとっては大きなメリットになります。

  • 配置後すぐに人員配置基準に加えることができる

特定技能では初日から人員配置基準に算定され、日本人と同じように配置換えが可能です。

一方で技能実習の場合、配属後6ヶ月間は人員配置基準に加えることが出来ません。

「特定技能」介護のメリット

「特定技能」介護は他の介護分野の在留資格と比較して多くのメリットがあります。

。在留資格取得のハードルが低い
。低コストでの採用が可能
。技能実習に比べて就業までのスピードが早い
。事務作業が少なく済む
。介護福祉士の資格取得で在留資格「介護」に変更できる可能性がある
  • 在留資格取得のハードルが低い

介護分野の基本的な知識と日本語能力を確認する試験に合格すれば、在留資格取得の要件を満たすことができます。

一方で在留資格「介護」では、介護福祉士養成施設を卒業するか、日本語で介護福祉士の試験に合格する必要があり、在留資格取得のハードルが特定技能よりも高いといえます。

  • 低コストでの採用が可能

特定技能では、技能実習よりも採用コストをおさえることができます。

技能実習は配属前後の手続きや教育に時間と労力がかかる上に、監理団体を経由する必要があるため特定技能よりも採用コストがかかります。

  • 技能実習に比べて就業までのスピードが早い

日本国内で特定技能有資格者を採用することができれば、最短1ヶ月程度で就業を開始することができます。できるだけ早く外国人を採用したい企業にとっては大きなメリットになるでしょう。

一方で技能実習は、国外から人材を募集するため、就業まで1年程度かかる場合があります。

  • 事務作業が少なく済む

技能実習生の受け入れ時に比べ、書類の提出などの事務作業が少なく、受け入れ企業の負担も少なく済みます。

  • 介護福祉士の資格取得で在留資格「介護」に変更できる可能性がある

「特定技能」介護では、介護福祉士の資格を取得すれば、在留資格「介護」へ変更できる可能性があります。

在留資格「介護」は在留期間に制限がなく、家族の帯同もできるため、外国人・企業側の双方に利点があるといえます。

4つの在留資格の比較は、次回の記事でまとめる予定です。

最後に、受け入れ時の要件と注意点を紹介します。

企業側の受け入れ要件と注意点

事業所の種類 訪問介護も解禁へ
業務内容 身体介護・付随する支援業務
雇用形態 直接雇用
報酬 日本人と同等以上
受け入れ人数の上限 日本人の常勤職員数を超えない数
特定技能協議会への加入 必須
特定技能外国人への支援 就労・生活支援が必要
  • 事業所の種類:訪問介護サービスも解禁へ

老人ホームや介護老人保健施設、特定介護福祉施設、グループホーム、デイサービスなどの介護施設であれば、特定技能外国人を受け入れることができます。

従来であれば訪問系の介護サービスにおいては特定技能外国人を受け入れることができませんでしたが、厚生労働省は2024年6月、特定技能外国人の訪問介護サービスへの従事を解禁する方針を発表しました。早ければ2025年度中に解禁される見通しです。

  • 業務内容:身体介護と付随する支援業務

特定技能外国人が従事できる業務は次の2つです。

身体介護業務:利用者の心身の状況に応じた入浴、食事、排泄の介助

支援業務:レクリエーションの実施や機能訓練の補助など

また、上記の業務に付随する業務に従事することも可能です。

  • 雇用形態:直接雇用のみ

特定技能制度において「漁業」、「農業」の2分野以外では、派遣雇用はできません。

また、フルタイムでの雇用が必要です。

短期勤務やアルバイトとしての雇用はできないため注意しましょう。

  • 報酬:日本人と同等以上

報酬は、同じ業務に従事する日本人従業員と同等か、それ以上を支払わないといけません。

研修期間や他の福利厚生も同様です。

  • 受け入れ人数の上限:日本人の常勤職員数を超えない数

1つの事業者において受け入れられる特定技能外国人の数は、日本人の常勤介護職員の総数を超えてはいけません。

  • 介護分野における特定技能協議会への加入

特定技能協議会は、各構成員の連携緊密化を図り、特定技能外国人が適正に受け入れられるような体制作りを目的としています。

「特定技能」介護の外国人を受け入れる企業は、事前にその分野の特定技能協議会に加入する必要があります。

  • 特定技能外国人への支援が必要

特定技能外国人が日本で安心して働き、生活することができるよう、受け入れ企業は職場や日常生活における支援を実施することが法律で義務付けられています。

※具体的な支援の内容については別の記事【1号特定技能外国人への支援計画って何?】で紹介していますので参考にしてください。

まとめ

「特定技能」介護の外国人を採用するメリットと、受け入れ企業側の要件や注意点について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

次回の記事では、介護分野における4つの在留資格を比較し、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

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【特定技能】1号特定技能外国人への支援計

近年、人手不足解消のため特定技能外国人を雇用する企業が増加しています。

特定技能外国人に対し、受け入れ企業は様々な支援が義務付けられていることをご存知でしょうか?

本記事では、1号特定技能外国人に対する「支援計画」の具体的な内容について解説していきます。

目次
「特定技能1号」とは?
「支援計画」とは?
「支援」の内容は?
まとめ

「特定技能1号」とは?

はじめに、「特定技能」は在留資格のひとつであり、1号と2号に分けられます。

「特定技能1号」は、事前に技能試験と日本語能力試験の合格が必須で、来日して即戦力として活躍することが期待されている外国人労働者のことを指します。

在留期間は最大5年、職種は飲食料品製造や介護、農業などをはじめとする計16分野です。

※1号と2号の違いについては前回の記事で紹介していますので参考にしてください。

なぜ「支援」が必要?

「支援計画書」とは、特定技能1号の在留資格を持つ外国人労働者に、日本で安心して働いてもらうための支援計画を記した書類のことです。

受け入れ企業は「支援計画書」を作成し、職場や日常生活における支援を実施することが法律で義務付けられています。

受け入れ機関は、支援計画の全てまたは一部の実施を登録支援機関に委託することもできます。

それではここから、「支援」の具体的な項目を解説します。

「支援」の内容は?

1. 事前ガイダンス
2. 出入国する際の送迎
3. 住居確保・生活に必要な契約支援
4. 生活オリエンテーション
5. 公的手続等への同行
6. 日本語学習の機会の提供
7. 相談・苦情への対応
8. 日本人との交流促進
9. 転職支援(人員整理等の場合)
10. 定期的な面談・行政機関への通報

以上の10項目は、「義務的支援」にあたります。

登録支援機関に委託する企業様がほとんどですが、ここで大事なのは「優良な登録支援機関を選ぶ」ことです。

というのも、事前ガイダンスや定期面談を実施しなかったり、住居は本人のみに契約させたりと、義務であるにも関わらず支援の実施が不十分である登録支援機関が存在するからです。

これらの支援が未実施では、企業で働く外国人は「準備不足」の状態になり、安心して働くことができませんよね。

だからこそ、これらの支援をしっかりと実施している優良な登録支援機関を選んで委託することが重要です。

以下、義務的支援の詳しい内容をお伝えします。

  1. 事前ガイダンス

労働条件の確認や、日本での生活上のルールついてガイダンスをします。

Zoomなどのオンラインミーティングツールを用いるのが一般的です。

  1. 出入国する際の送迎

入国時は空港への出迎えと事務所・住居への送迎、帰国時は空港への見送りをします。

最寄り駅などではなく、必ず空港まで同行する必要があります。

  1. 住居確保・生活に必要な契約支援

外国人が住宅を確保できるようサポートします。連帯保証人になること、社宅を提供することなどが挙げられます。

また、銀行口座開設や携帯電話契約に同行し、手続きを補助をしましょう。

  1. 生活オリエンテーション

外国人が円滑に日本で社会生活を送れるよう、日本のルールやマナーを説明します。

公共機関の利用方法や災害時の対応などについても説明しましょう。

オリエンテーションは8時間程度の実施が目安とされています。

実施方法は動画視聴でも良いとされていますが、一方的に視聴させるのではなく、質問があった場合には適切に対応できるような体制を整えておく必要があります。

  1. 公的手続等への同行

国民健康保険や住宅地、納税の手続きへの同行や補助をします。

  1. 日本語学習の機会の提供

外国人の希望に合わせ、日本語を学習できる環境を提供する必要があります。

日本語教室への入学案内や学習教材の情報提供などをしましょう。

  1. 相談・苦情への対応

職場や生活上に関する相談、苦情などに対して、外国人に適切な助言や指導を行います。

外国人が十分理解できる言語で対応する必要があります。

  1. 日本人との交流促進

スポーツイベントや地域のお祭りなどを通して、定期的に日本人との交流の場を設けることが求められます。

  1. 転職支援(人員整理等の場合)

企業の都合で外国人が離職する場合には、次の転職先を紹介する必要があります。

転職活動に必要な行政手続きの情報提供や、推薦状の作成などが挙げられます。

  1. 定期的な面談・行政機関への通報

支援担当者が3ヶ月に1回ほど、外国人を監督する立場の人と面談を行い、労働基準法違反などの問題が発見されれば関係行政機関に通報されます。

以下は、出入国在留管理庁が発表している支援計画の概要です。併せて参考にしてください。

出典:「外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」(令和6年6月更新)出入国在留管理庁

まとめ

今回の記事では、1号特定技能外国人への「支援計画」について解説しました。

外国人が安心して日本で働き、生活できるようにするためにも、これらのサポートは必要不可欠だといえます。

今後の記事では、引き続き外国人材に関するトピックを紹介していきます。

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【特定技能1号・2号】7つの違いを解説!

2019年4月に新たな在留資格「特定技能」が新設されましたが、1号・2号の区別があることをご存じでしょうか?

本記事では特定技能1号と特定技能2号の違いについて詳しくまとめていきたいと思います。

目次
おさらい~特定技能とは~
1号・2号の違い
1. 在留期間
2. 技能水準
3. 職種
4. 外国人支援
5. 日本語能力試験
6. 永住権の取
7. 得家族帯同
まとめ

おさらい~特定技能とは~

「特定技能」は、2019年4月に日本の労働力不足の解消を目的として新設された在留資格です。

特定技能人材は、事前に日本語能力試験と技能評価試験に合格してきているため、配属後すぐの活躍が期待できます。

特定技能の詳細については以前の記事で詳しく紹介していますので、そちらも参考にしてみてください。

1号・2号の違い

特定技能1号と2号には、主に7つの違いがあります。

特定技能1号特定技能2号
在留期間上限5年上限なし
技能水準相当の知識または経験を必要とする技能熟練した技能
職種12分野(+4分野)介護を除く15分野
外国人支援必要あり不要
日本語能力試験必要あり不要
永住権の取得不可要件を満たせる可能性あり
家族帯同不可配偶者と子であれば可
  1. 在留期間
特定技能1号特定技能2号
上限5年(1年・6ヶ月・4ヶ月ごとの更新)上限なし(3年・1年・6ヶ月ごとの更新)

特定技能1号は5年まで、特定技能2号は上限がありません。

つまり特定技能2号は、在留資格の更新をすれば無期限で雇用することができます。

1号と比べると更新までの期間が長いため、企業によっては申請作業の手間を省けるでしょう。

  1. 技能水準
特定技能1号特定技能2号
相当の知識または経験を必要とする技能熟練した技能(現場監督者としての実務経験が必要)

特定技能2号は、1号よりも高いレベルの技能が求められます。

具体的な技能水準の違いとして、建設分野の事例を挙げます。

【1号】図面を読み取り、指導者の指示・監督を受けながら、適切かつ安全に作業を行うための技能や安全に対する理解力等を有する【2号】建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する

参考:「建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」に係る運用要領 法務省

特定技能2号では、他の従業員を指導したり、作業工程を管理したりなど、現場監督者としての経験が求められます。

  1. 職種
特定技能1号特定技能2号
【12分野+4分野】
介護
ビルクリーニング業(清掃)
素形材・産業機械・電気電子情報関連製
造業
建設業
造船・舶用工業
自動車整備業
航空業宿泊業(ホテル・旅館)
農業
漁業
飲食料品製造業
外食
自動車運送業鉄道
林業
木材産業
【介護を除く15分野】

ビルクリーニング業(清掃)
素形材・産業機械・電気電子情報関連製
造業
建設業
造船・舶用工業
自動車整備業航空業
宿泊業(ホテル・旅館)
農業
漁業
飲食料品製造業
外食
自動車運送業
鉄道
林業
木材産業
※2024年4月に新たに4分野(自動車運送業・鉄道・林業・木材産業)が追加されました。

特定技能2号では、介護分野は対象外となります。

2022年までは建設と造船・舶用工業の2分野のみでしたが、2023年に介護以外の分野が新たに追加されました。

  1. 外国人支援
特定技能1号特定技能2号
必要あり不要

特定技能1号人材を受け入れる企業は、支援計画の策定と実施が必要です。

過去2年間に外国人労働者を雇用していない場合は、登録支援機関へ支援を委託しなければなりません。

一方、特定技能2号は支援計画の策定と実施は不要です。

  1. 日本語能力試験
特定技能1号特定技能2号
必要あり不要

特定技能1号では日本語能力試験を受験し合格する必要がありますが、2号では試験が免除されます。

  1. 永住権の取得
特定技能1号特定技能2号
不可要件を満たせる可能性あり

出入国在留管理庁によると、永住権取得の要件のひとつとして、10年間の在留が必要とされています。

ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

参考:永住許可に関するガイドライン(令和6年6月10日改訂) 出入国在留管理庁

特定技能2号は在留資格の更新に上限がないため、取得してから10年を超えると永住権の取得申請が可能になります。

  1. 家族帯同
特定技能1号特定技能2号
基本的に不可配偶者と子であれば可能

特定技能2号は、配偶者と子であれば在留資格が付与され、日本で生活することができます。

まとめ

今回は特定技能1号・2号の違いをまとめました。

特定技能2号は日本入国後に取得する在留資格となりますが、要件を満たせば家族帯同や永住権の取得が可能になり、特定技能2号人材にとって大きなメリットであると考えられます。

今後の記事では、特定技能に関するトピックを紹介していきます。

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技能実習生の「失踪」のすべて Part 2

技能実習生の「失踪」について、前回の記事(insert previous blog link)では失踪の実態や原因、受け入れ企業へのペナルティを紹介しました。

本記事では、失踪の防止策に加え、当社の提供するサポートについて紹介します。

目次
おさらい~失踪の原因とペナルティ~
失踪を防止するには
当社の強み
まとめ

おさらい~失踪の原因とペナルティ~

技能実習生の失踪には、主に2つの原因があります。

①受入企業側に問題があるケース

  • 賃金未払いや過剰労働の共生などの法令違反行為
  • パワーハラスメントなどの人権侵害行為

    ②技能実習生側に問題があるケース

    • 実習期間終了後も帰国せず残留して不法就労をする
    • 悪質なブローカーの存在

    失踪者を出してしまった企業には、外国人材受け入れの停止や企業名の公表などのペナルティがあり、今後の採用活動に悪影響が及ぶことが考えられます。

    それでは、失踪者を出さないために企業はどんなことをすればよいでしょうか?

    失踪を防止するには

    . 労働環境を整える
    . 受け入れ後のサポート体制を整える
    . 優良な監理団体を選ぶ
    • 労働環境を整える

    雇用契約の内容や賃金を見直し、日本人従業員と同じ基準で技能実習生が働ける環境が整っているかどうか確認しましょう。

    労働契約期間や労働時間、従事する業務内容を雇用契約に明記した上で、しっかりと実習生に通知し、その内容を遵守する必要があります。

    また、労働基準法に準じた賃金が支払われているかを確認することは、金銭面でのトラブルを防ぐためにも重要です。

    • 受け入れ後のサポート体制を整える

    日本に来た技能実習生の中には、日本の生活環境や職場での人間関係に悩む人もいます。

    また、SNSなどで賃金の比較をし、不安を抱くケースもあります。

    技能実習生が安心して相談できる環境を整えることは、失踪を防止するだけでなく、本人の心のケアにもつながります。

    責任者や上司とは別の相談役をつけることで、技能実習生が気軽に悩みを相談できる環境をつくることができます。

    その他にも、銀行口座の開設や携帯電話の契約などに日本人従業員が同行して手助けするのもいいかもしれません。

    • 優良な監理団体・送出機関を選ぶ

    優良な監理団体は、政府公認の送出機関と提携しており、失踪リスクの低い技能実習生の受け入れをサポートしてくれるでしょう。

    当社の強み

    ACE GROUPには、技能実習生送り出しに際して、以下のような強みがあります。

    • 送り出し技能実習生失踪率1%以下  企業定着率の高い、優良な人材を輩出しています。

    • 母国語話者によるのメンター制度 弊社ミャンマー人社員が、日頃から技能実習生と面談を実施し、職場や生活における悩みをヒアリングしています。 対面でのサポートをするため現地に赴くこともあります。

    • 弁護士による現地教育 弊社が送り出すミャンマー人材は、日本入国前に弁護士による法令理解講座に出席します。失踪することで自身にどのようなペナルティがあるのかをよく理解した上で来日します。

    まとめ

    本記事では、技能実習生の失踪の防止策と当社のサポートについて紹介しました。

    技能実習生が働きやすい社内環境を整え、監理団体と協力して日頃から実習生をケアすることが大切です。

    今後の記事では、各在留資格の違いについて詳細に解説していきます。

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    技能実習生の「失踪」のすべて Part1~原因、

    近年、増加し続けている技能実習生の「失踪」問題。

    技能実習制度にまつわる報道でも「失踪」に関するものが多く取りあげられ、気になる企業様も多いのではないでしょうか。

    本記事では、技能実習生の失踪問題について、失踪の原因、受け入れ企業へのペナルティや対応策などを紹介していきます。

    目次
    失踪の実態
    失踪の原因
    受け入れ企業へのペナルティ
    もし失踪者を出してしまったら?
    まとめ

    失踪の実態

    厚労省によると、2023年時点で日本における技能実習生の総数は404,556人とされています。コロナ禍の影響を除けば、全体として技能実習生数は増加傾向にあります。

    そのうち、失踪者の数は2022年時点で9,004人にのぼり、こちらも増加が続いているのが現状です。

    ※グラフは以下を参考に作成

    「外国人技能実習制度について」法務省 出入国在留管理庁 厚生労働省 人材開発統括官

    「技能実習生の失踪者数の推移(平成25年~令和4年)」法務省

    失踪の主な原因

    失踪の原因には、受入企業側に問題があるケースと、技能実習生側に問題があるケースがあります。

    1. 受入企業側に問題があるケース
    • 法令違反行為
      • 労働時間
      • 労働基準法では、「法定労働時間は1日8時間・週40時間以内」「時間外労働は月45時間・年360時間以内」が原則であると定められています。
      • それにも関わらず、実習生に長時間労働を強いたりタイムカードを改ざんしたりする企業も存在します。
      • 低賃金、残業代の未払い
      • 賃金が最低賃金以下であったり、残業代を支払わないなどの事例があります。
    • 人権侵害行為
      • パワーハラスメント
      • 言葉が通じないからといって暴言を浴びせる、暴行を加えるなどといったパワハラ行為が挙げられます。

    これらの事例は、受入企業が技能実習生を「安い労働力」としてみなす人権意識の欠如によるものです。

    技能実習生は転職という選択肢が基本的にないため、状況から逃れるために失踪してしまうのです。

    当然のことながら、技能実習生は日本人社員と同じように労働基準法が適用されますし、企業は彼らの人権を守る義務があります。

    1. 技能実習生側に問題があるケース
    • 帰国したくない
    • 技能実習生は実習期間が終了すると、母国に帰国しなければなりません。しかし彼らの中には、実習が終わっても日本で働き続けるために、失踪して不法就労をする人がいます。

    • ブローカーの存在
      • 悪質なブローカーから、より良い条件で別の仕事に勧誘された結果、失踪してしまうケースがあります。

    受け入れ企業へのペナルティ

    技能実習生が失踪してしまった場合、受入企業にはどのようなペナルティがあるのかをみていきましょう。

    . 技能実習生の受け入れ停止
    . 特定技能人材の受け入れに制限
    . 優良認定要件の減点
    . 企業名の公表
    • 技能実習生の受け入れ停止

    企業の不正行為が原因で技能実習生の失踪が多発した場合、技能実習生の受け入れが3年間停止されます。

    技能実習生の新規受け入れだけでなく、在留期間の更新や申請手続きも停止されます。

    よって、在籍している技能実習生は、実習を継続するために新たな実習実施機関を探さなくてはなりません。

    また、3年間の停止期間が経過した後、自動的に技能実習生の受け入れが再開できるわけではないことに注意しましょう。

    入国管理局に再発防止策を提出し、問題再発の可能性がないと判断された場合にのみ、受け入れを再開することができます。

    • 特定技能人材の受け入れに制限

    技能実習生の失踪者を出してしまった場合、特定技能人材の受け入れにも影響がでます。

    特定技能人材の受け入れ要件のうちのひとつに、「1年以内に受け入れ機関の責めに帰すべき事由により行方不明者を発生させていないこと」という項目があります。

    つまり、法令違反行為や人権侵害行為が原因で失踪者を出してしまった場合、特定技能人材の受け入れができなくなってしまいます。

    特定技能に限らず、その他の在留資格の受け入れにも影響が出る可能性もあります。

    • 優良認定要件の減点

    法務省は優良な実習実施者の要件を定めており、優良認定を受けると技能実習期間の延長や受け入れ人数枠の拡大など様々なメリットがもたらされます。

    優良認定を受けるためには120点満点中66点以上が必要です。

    しかし、失踪者が出ると50点の減点対象になる可能性があり、場合によっては優良認定を受けられないこともあります。

    優良認定が受けられなくなると、その後の技能実習生の受け入れに影響が及び、事業の推進に支障が出る可能性があります。

    • 企業名の公表

    出入国在留管理庁は、失踪防止のための施策として「失踪技能実習生を雇用した企業名の公表」を行っています。

    多数の失踪者を出している企業として名前を公表されれば企業のイメージダウンにつながり、今後の採用活動に悪影響が出るでしょう。

    このように、技能実習生の失踪者を出してしまうと企業にとって多くのデメリットがあります。

    では、もし失踪者を出してしまったらどうしたらよいでしょうか?

    もし失踪者を出してしまったら?

    1.監理団体に連絡
    2. 警察に捜索願
    3. 寮の状況確認
    4. 技能実習機構(OTIT)に連絡、「技能実施困難届出」
    5. を提出給与の支払い手続き
    6. 技能実習生の退職手続き
    1. 監理団体に連絡

    技能実習生が失踪してしまったら、すぐに監理団体に連絡しましょう。

    状況を確認し、受け入れ企業と共に失踪した技能実習生を探します。

    1. 警察に捜索願

    事故や事件に巻き込まれている可能性もあるため、警察に相談し、捜索願を出しましょう。

    1. 寮の状況確認

    複数の実習生が共同で生活していることが多いので、話を聞き、状況を確認しましょう。

    1. 技能実習機構(OTIT)に連絡

    失踪者が戻る見込みがなければ、技能実習機構に「技能実施困難届出」を提出する必要があります。

    OTIT外国人技能実習機構「技能実習実施困難時届出書」https://www.otit.go.jp/files/user/docs/abstract_056.pdf
    1. 給与の支払い手続き

    技能実習生が失踪したとしても、失踪以前の給料は給料日に支払う必要があります。未払いは不正行為に該当するため注意しましょう。

    1. 技能実習生の退職手続き

    一定の期間を経ても失踪者が見つからない場合、社会保険や年金などからも脱退し、退職手続きを行ってください。

    まとめ

    本記事では、技能実習生の失踪の原因や受け入れ企業へのペナルティ、そしてその対応策について紹介しました。

    技能実習制度を利用して来日する外国人の増加に伴う技能実習生の失踪を防止するためにも、受け入れ企業側も対策を講じる必要があります。

    次回はPart2として、失踪の防止策について解説します。

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    【知らなかったでは済まされない!】高度外

    突然ですが、「不法就労」というワードを耳にしたことはありますか?

    不法就労によって外国人労働者が逮捕されたり、経営者が不法就労助長罪で逮捕されたり、というニュースが近年増えています。

    日本では外国人雇用が増加すると同時に、外国人の不法就労が問題になっています。

    そこで本記事では、高度外国人材(特に「技人国」)の不法就労の実態と、企業が知っておくべき注意点についてお伝えしたいと思います。

    目次
    はじめに~高度外国人材とは~
    不法就労の実態
    知っておくべき注意点
    まとめ

    はじめに~高度外国人材とは~

    政府が発表している報告書では、高度外国人材について以下のように定義されています。

    日本の産業にイノベーションをもたらすとともに、日本人との切磋琢磨を通じて専門的・技術的な労働環境の発展を促し、日本労働市場の効率性を高めることが期待される人材

    簡単にいうと、専門的な知識やスキルを持った外国人のことです。

    在留資格では、

    「高度専門職」「技術・人文知識・国際業務」「経営・管理」「法律・会計業務」に該当します。

    彼らが日本で働くことで、海外とのビジネスのさらなる拡大や、研究開発を通じたイノベーションの創発などが期待されています。

    高度外国人材についておさえておきたい大切なポイントは、【単純労働への従事が禁止されていること】です。

    しかしながら、高度外国人材でありながら単純労働をしている労働者が存在するというのが現状なのです。

    今回は、特に在留資格「技術・人文知識・国際業務」について不法就労の実態を紹介します。

    ★「技術・人文知識・国際業務」については、前回の記事で紹介していますので参考にしてください。

    不法就労の実態

    「不法就労」に該当するケースは次の3点が挙げられます。

    1. 不法滞在者や被退去強制者が働くケース
    2. 出入国在留管理局から働く許可を受けていないのに働くケース
    3. 出入国在留管理局から認められた範囲を超えて働くケース

    「技人国」の不法就労に関しては、3点目に挙げた「出入国在留管理局から認められた範囲を超えて働くケース」が該当します。

    つまり、「認められた範囲を超えて働く」=「単純労働に従事する」=「不法就労」ということになります。

    「技人国」の不法就労には以下のような事例があります。

    1. ホテルのフロントで通訳業務ではなく、ベッドメイキングをさせた
    2. 建設業で技術者としての設計や管理ではなく、設備取り付けや塗装作業をさせた
    3. 工場ラインで部品の組み立てや包装作業をさせた
    4. 飲食店でキッチン補助や配膳をさせた

    これらの業務は専門的な知識や技術を必要としない単純労働に分類されます。

    「技人国」人材にこのような単純労働をさせてしまうと、企業は「不法就労助長罪」に問われ、最長3年の懲役、最大300万円の罰金が科されます。

    さらに、違反した外国人だけでなく、既に雇用しているその他全ての外国人の就労ができなくなると同時に、今後の外国人雇用もできなくなる可能性があります。

    知っておくべき注意点

    最後に、高度外国人材を雇用する企業が知っておくべき注意点を紹介します。

    • 在留資格の確認

    雇用する外国人材が、自社で就労できる資格を持っているかどうか、よく確認しましょう。

    在留資格を持たない外国人を就労させることは不法就労および不法滞在になるため注意が必要です。

    • 業務範囲を確認

    雇用する高度外国人材の在留資格に認められている業務・禁止されている業務にはどのようなものがあるか、よく確認しておきましょう。

    「知らなかった」では許されません。

    繰り返しになりますが、高度外国人材には単純労働への従事が認められていないことをおさえておきましょう。

    • 採用時に業務内容を明確に伝える

    業務内容のミスマッチを防ぐため、採用の際には従事する業務の詳細を明確に伝えましょう。

    経営者・労働者の双方で確認し合うことで、気付かないうちに単純労働へ従事させていた / していたリスクを抑えられる可能性があります。

    不明点がある場合は、必ず入管や行政書士などの専門家に確認するようにしましょう。

    まとめ

    今回は、「技人国」人材の不法就労の実態と、企業が知っておくべき注意点を紹介しました。

    高度外国人材を雇用する際は、従事させる業務範囲をよく確認しておくことが重要です。

    今後の記事では、技能実習生の不法就労の実態についても紹介していきます。

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    在留資格「技人国」って何?

    外国人材が日本で働くための在留資格のひとつとして「技人国」がありますが、申請要件や業務内容の詳細までご存じでしょうか?

    本記事では、「技人国」の要件や業務内容、雇用の際の注意点を解説していきます。

    目次
    在留資格「技人国」とは?
    業務内容の例
    申請要件
    注意点
    まとめ

    在留資格「技人国」とは?

    在留資格の名称
    技術・人文知識・国際業務
    目的
    母国で培った専門知識や技術を日本へ還元すること
    在留期間
    3か月 / 1年 / 3年 / 5年

    「技人国」は、正式名称を「技術・人文知識・国際業務」といいます。

    外国人が日本で働くことで、彼らが持つ専門知識や技術を日本へ還元することを目的とした在留資格です。

    厚生労働省の発表によると、2023年10月時点で約36万人以上が「技人国」の在留資格を取得しています。

    学歴(職歴)と業務内容との関連性があることが要件で、
    本人がこれまで学んできた知識や仕事で培ってきた経験やスキル、母国の文化や言語に関する知識が活かせる業務内容でないといけません。

    国内外の大学または日本の専門学校を卒業した外国人材のうち、約75%が「技人国」の資格を取得して日本で就職しているといわれています。

    業務内容の例

    業務内容は、「技術」「人文知識」「国際業務」それぞれの分野ごとに異なります。

    • 「技術」

    はじめに「技術」は、「理学、工学その他の自然科学の分野に属する技術を要する業務」とされています。

    技術
    • 情報工学のシステムエンジニア
    • プログラマー
    • 精密機械器具の設計・開発
    • 建築系エンジニア
    • 航空機整備
    • 動車技術開発 など
    • 「人文知識」

    次に「人文知識」は、「法律学、経済学、社会学等、その他人文科学の分野に関する知識を要する業務」とされています。

    人文知識
    • 企画
    • 営業
    • 経理
    • 人事
    • 広報
    • コンサルティング
    • マーケティング など
    • 「国際業務」

    最後に「国際業務」は、「語学力や外国の文化、国際経験等を要する業務」とされています。

    国際業務
    • 通訳
    • 翻訳
    • デザイナー
    • 貿易業務
    • 語学教師
    • 航空旅客業務 など
    ここまでみてきたように、「技人国」の在留資格は、外国人材の専門性を活かすことを目的としており、外国人はホワイトカラーの職業に従事することが多いのが特徴です。

    しかし、母国で上記の職種に就いていれば日本で「技人国」の資格を取得できるというわけではありませんので注意が必要です。

    ここからは、「技人国」の申請要件についてまとめます。

    申請要件

    • 学歴
      • 海外か日本の大学を卒業、もしくは日本の専門学校卒業以上
      • 海外の大学卒の場合、「日本の大学卒に相当する」ということを証明する必要があります。海外の専門学校卒では、学歴の条件は満たせません。
      • また、学校では従事予定の業務に関連する分野を専攻している必要があります。
    • 職歴
      • 「技術」「人文知識」では職歴(実務経験)10年以上
      • 「国際業務」は3年以上

    さらに、外国人本人を審査すると同時に、受け入れる会社についても審査をします。

    • 会社の経営状態
      • 決算書もしくは事業計画書を提出し、安定的かつ継続的に外国人材を受け入れる基盤があるかどうか審査されます。
    • 雇用の必要性
      •  十分な業務量が見込まれない場合や、必要性がない場合には許可が出ません。

    雇用時の注意点

    技人国の人材を雇用する際は、業務内容と報酬額に注意が必要です。

    • 単純労働は禁止
      • 業務範囲に注意しましょう。「技人国」は、技術や知識が不要とされる単純労働は業務として認められていません。
    • 報酬
      • 日本人社員と同等かそれ以上の報酬が必要とされます。

    まとめ

    本記事では在留資格「技人国」について解説しました。

    外国人材を採用する際は、在留資格で認められている業務かどうかをしっかりと確認することが大切です。

    今後の記事では、引き続き外国人材に関するトピックを紹介していきます。

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    外国人採用の3つのメリット!その注意点も

    日本における外国人労働者数は年々増加傾向にありますが、そもそも外国人を雇用するメリットにはどのようなものがあるでしょうか?

    本記事では、日本における外国人雇用の現状を紹介し、外国人を採用するメリットと注意点を解説します。

    目次
    外国人採用の現状
    • 国別の受け入れ
    • 産業別の受け入れ
    メリット
    1. 人手不足の解消
    2. 採用コストの削減
    3. 社内の活性化
    受け入れの注意点
    • 在留資格の確認
    • 文化や価値観の違いを理解
    まとめ

    外国人雇用の現状

    厚生労働省の発表によると、2023年10月末時点での外国人労働者数は204万人を突破し、前年から20万人以上増加しています。

    出典:「外国人雇用状況の届出状況まとめ」(令和5年10月末時点)厚生労働省

    また、2019年4月には新たな在留資格「特定技能」が創設されました。これにより単純労働を含む幅広い業務への就労が認められ、長期的に労働が可能な外国人材の確保がしやすくなりました。

    国別の受け入れ

    外国人労働者を国籍別にみると、ベトナムが最も多く 518,364人(外国人労働者数全体の 25.3%)です。

    次いで中国 397,918人(19.4%)、フィリピン 226,846人(11.1%)の順となっています。

    出典:「外国人雇用状況の届出状況まとめ」(令和5年10月末時点)厚生労働省

    ここで注目すべきは、対前年増加率が大きい3か国 – インドネシア、ミャンマー、ネパールです。

    インドネシアは 56.0%(43,618 人)増加、

    ミャンマーは 49.9%(23,690 人)増加、

    ネパールは 23.2%(27,391 人) 増加しています。

    かつては中国が最多を占めていましたが、近年は東南アジアからの外国人労働者が増加傾向にあるといえます。

    産業別の受け入れ

    2023年時点で、全国31万以上の事業所が外国人を採用しています。

    出典:「外国人雇用状況の届出状況まとめ」(令和5年10月末時点)厚生労働省

    産業別にみると、「卸売業、小売業」が18.7%、「製造業」が17.2%、「宿泊業、飲食サービス業」が14.3%を占めています。

    今後は建設やサービスの分野でも外国人の受け入れが増加していくことが予想されます。

    外国人採用のメリット

    ここからは外国人採用のメリットを3点、解説します。

    1. 人手不足の解消
    2. 採用コストの削減
    3. 社内の活性化

    【メリット1】人手不足の解消

    外国人を受け入れることで、職場の人手不足の改善に繋がります。

    国内では宿泊・飲食などのサービス業を中心に労働力が不足しているといわれます。

    外国人を採用の対象に加えることで、採用に苦戦していた地域や職種でも人材を確保できる可能性が高まります。

    【メリット2】採用コストの削減

    国内で慢性的に人材が不足している職種では、思うように求職者が集まらず、採用期間が長引くことが考えられます。

    そこで国内外の外国人を採用対象に含めることで求職者の母数が増え、結果的に募集期間の短縮化が期待できます。

    募集期間が短縮されれば、求人広告費などの採用にかかるコストの削減につながります。

    【メリット3】社内の活性化

    外国人雇用は、社内に良い影響をもたらす可能性があります。

    母国を離れて就労する意思があり、かつ知識や技術・日本語能力を就労可能な水準まで習得している外国人の意欲や能力は、日本人社員を感化し、社内の活性化につながるでしょう。

    また、外国人に業務を教える際も、日本人とは異なる視点からの質問などから、業務の向上に繋げることが可能です。

    受け入れの注意点

    外国人受け入れの際に知っておくべき注意点を解説します。

    • 在留資格の確認
    • 文化や価値観の違いを理解

    在留資格の確認

    在留資格によって働ける業種や分野が異なるので、雇用する外国人労働者が自社で就労できる資格を持っているかどうか、確認する必要があります。

    在留資格を持たない外国人を就労させることは、不法就労および不法滞在になるため注意しましょう。

    文化や価値観の違いを理解する

    外国人の採用は、異文化の受け入れです。

    日本とは異なる環境や文化で育った外国人は、文化や仕事に対して異なる価値観を持っています。

    採用担当者のみならず、一緒に働く社員も、異文化への理解が必要です。同時に、外国人労働者も日本の仕事のルールやマナーを理解し、互いに歩み寄ることが重要です。

    まとめ

    この記事では、外国人採用のメリットと注意点を紹介しました。

    少子高齢化による労働不足に悩まされる日本にとって、外国人労働者の存在はなくてはならないものになりつつあります。外国人受け入れの際は、注意点をおさえた上で、採用活動を行うことが大切です。

    今後の記事では、外国人材に関する様々なトピックについて紹介していきます。

    ACE GROUPでは、外国人材の受け入れに関するさまざまなサポートを提供しております。外国人全般(技能実習・特定技能・技人国・留学生)の受け入れをご検討の企業様は、お気軽にお問い合わせください。

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    【これだけは知っておきたい】外国人採用の

    外国人を採用する時に、どのようなことに注意したらよいでしょうか?
    この記事では採用面接の注意点やコツについて解説していきます。

    目次
    採用面接のコツ
    ⓪ 基本的なポイント
    ①「なぜ」を大切に
    ② 日本語能力だけで判断しない
    ③ 過去⇒現在⇒未来
    ④ やさしいにほんご
    面接質問リスト
    当社のサポート
    まとめ

    採用面接のコツ

    ⓪ポイント

    採用面接を行う際に、大前提としておさえておきたいポイントがあります。

    • ミスマッチを防ぐ
    • 長期的に働けそうかどうかを見極める
    以上の2点です。
    面接を通して応募者の適性を見極め、このポイントに合致する人材かどうかを判断しましょう。

    それではここから適性を見極めるための4つのコツを紹介します。

    ①「なぜ」を大切にする

    • 「なぜ」日本に来たいのか?
    • 「なぜ」日本に興味を持ったのか?
    • 「なぜ」この会社で働きたいのか?
    「なぜ」の部分を深堀りすることでその人の志望動機や人柄を知りましょう。
    特に「なぜ自社なのか」をはっきりさせることで採用後のミスマッチを防ぐことができま
    す。

    ②日本語能力だけで判断しない

    • 「日本語はいつから勉強していますか?」
    • 「日本語が上手になるために頑張っていることはありますか?」
    応募者の日本語が流暢だと、この人は良さそうだ、仕事ができそうだ、などと判断したくなりますよね。
     
    しかし、「日本語でスムーズにコミュニケーションができる=業務適性がある」ではありません。

    現在の言語能力よりも、むしろ今までの経験に着目するようにしましょう。

    例えば、
    「日本語の勉強は難しいですか?」
    「日本語が上手になるために頑張っていることはありますか?」
    「これまでの仕事で大変だったことはありますか?」
    などと質問することで、その人の価値観や困難の乗り越え方が分かります。

    ③過去⇒現在⇒未来

    • 過去、どんな仕事をしたか?
    • 過去、どんなことができるか?
    • 将来、どうなりたいか?
    「過去」「現在」「未来」の3ステップを意識しましょう。

    過去、「どんな経験」をしてきたのか。
    現在、どんなスキルがあってどんなことができるのか。
    将来、(3年後や5年後)どうなりたいか。

    これまでの経験で構築された価値観やスキルと併せて今後のキャリアプランについて質問し、継続的に働いてくれそうか判断しましょう。

    ④やさしいにほんご

    最後になりますが、これが一番簡単で重要かもしれません。

    面接の際は、分かりやすく聞き取りやすい「やさしいにほんご」を心掛けましょう。

    応募者はとても緊張しています。面接担当者が分かりやすく話してあげることで、応募者が本来の力を発揮することができるはずです。

    面接の最初に「日本について知っていることを教えて」、「日本の好きなところは何ですか」などと簡単な質問を投げかけて緊張をほぐしてあげるのも良いでしょう。

    さて、ここまで採用面接のコツを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

    上記の内容をまとめて、面接質問リストを作りました。

    面接質問リスト

    「なぜ」の深堀り
    なぜ日本に来たいですか?
    なぜ日本に興味を持ったのですか?
    日本について知っていることを教えてださい
    なぜ自社で働きたいですか?
    人柄を知る
    日本語はいつから勉強していますか?
    日本語が上手になるために頑張っていることを教えてください
    過去・現在・未来
    の3ステップ
    過去、どんな仕事をしましたか?
    今、どんなことができますか?
    将来、どうなりたいですか?
    どのくらい日本で働きたいですか?

    当社のサポート

    ACE GROUPでは、採用面接をより有意義なものにするために、以下のようなサポートをしています。

    • 面接時の通訳サポート

    ミャンマー人スタッフが同席いたします。

    • 事前の学力チェック、性格診断、社内面接

    事前に社内で応募者の能力をチェックし、より質の高い候補者を本面接に送り出しています。

    • ハイクオリティな人材

    大規模な自社日本語学校を運営しているため、日本語ができて就労意欲の高い候補者を紹介することができます。

    まとめ

    この記事では、外国人採用面接の注意点やコツをみてきました。

    面接の際は、応募者と企業のミスマッチを防ぎ、長期的に働けそうな人材かを判断することが大切です。

    4つのコツをおさえて、最適な人材獲得につなげましょう!

    今後の記事では、外国人雇用のメリットについて紹介していきます。

    ACE GROUPでは、外国人材の受け入れに関するさまざまなサポートを提供しております。外国人全般(技能実習・特定技能・技人国・留学生)の受け入れをご検討の企業様は、お気軽にお問い合わせください。

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